今回は落合博子さんの著書『美容常識の9割はウソ』についてご紹介する。
著者の落合さんは形成外科医として多くの患者さんの治療に携わってきた、「皮膚の再生」の専門家である。
大げさでなく、目から鱗の連続であった。
これまで当たり前だと信じて疑わなかった美容常識が、次々と古い知識となって崩れ去っていくのを感じた。
なお、記事では本の内容のほんの一部、もものすけが生活に取り入れたことのみを紹介している。
本には、美容に関する最新の医学的根拠やエビデンスが豊富に掲載されている。
また、記事では触れていない、シリコンやヒアルロン酸といった人気の高い美容常識に対しても指摘がなされている。
この記事で興味を持った方はぜひ、本を手に取って確認してほしい。
そもそも皮膚の役割とは?
皮膚の最大の役割は、「からだを守ること」である。
皮膚は、異物が体内に侵入することを防ぐ、バリアの役割を果たしている。
この本を読んで初めて知ったのであるが、皮膚も臓器の1つであるそうだ。
皮膚は体重の約16パーセントを占める、人体で最大の臓器なのである。
今までの”常識”をひっくり返す、衝撃的な記述!
もものすけ的に衝撃的だったのは、次の記述であった。
肌は外界の異物からからだを守っています。そのバリアに対して、外からすり込んだり、押し込んでみたり、温めてみたり、ラップをしてみたりとがんばっても、バリアより奥深くに化粧品の成分が届くことは、そもそもないのです。
『美容常識の9割はウソ』落合博子(著)19ページより引用
・・・・・
なんだかさりげなく物凄いことを言われているような気が・・・
皮膚のバリア機能を邪魔しないことが大切!
そのうえで、次のように続いている。
大事なのは、正常なバリア機能を邪魔しないこと。化粧品を浸透させるのではなく、バリアとなる皮脂を補強するような化粧品の使い方を意識することです。
同上 20ページより引用
なお、既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれないが、念のためご報告。
本では”肌”と”皮膚”という単語の使い分けがされていました。
もものすけはその意味合いの違いが分かりませんので(汗)、記事ではなるべく”皮膚”で統一します。
どうぞご了承下さい!
本を読んで学んだこと5つ
続いては、”皮膚はバリアの役割をしている”ことに基づいた新しい美容常識をご紹介する。
繰り返しになるが、記事ではその一部しかご紹介していない。
記事をきっかけに興味を持って下さった方はぜひ、本を手に取って確認してほしい。
学んだこと1:洗顔にかかわること
1-1 顔は洗いすぎない
毎朝・晩とマメに洗顔する必要はない。
正常な皮膚には、バリア機能がある。
何もしなくても、自然に新陳代謝を繰り返して美しく生まれ変わるシステムを持っているのである。
【疑問】どの程度、手を抜いていいの?
実際に著者の落合さんは、”洗顔が面倒でたまに洗わなかったり、洗わないまま日焼け止めを2~3日上塗りしたり”(188ページより引用)することもあるが、なにも問題ないそうである。
【疑問】もし洗いすぎたらどうなるの?
皮膚を洗いすぎると、皮膚表面の皮脂が不足して、皮膚が乾燥してしまう。
しかし、もしそうなったとしても心配する必要はない。
健康な皮膚であれば、2~3時間待てば、新しい皮脂が表皮に分泌されて、バリア機能が復活する。
1-2 もし仮に洗顔した場合は、洗顔後なるべく何もしない
洗顔後は乾燥を防ぐために、何種類もの化粧水や美容液をつけたりしがちだ。
しかしこれも不要である。
繰り返しになるが、皮膚には自然に美しく生まれ変わるシステムがあるので、何もしなくても問題ないのである。
【疑問】なぜ何もしないほうがいいの?
むしろ、皮膚はこすると黒くなってしまう。
皮膚が摩擦や刺激を受けると、角質を厚くするケラチノサイトとメラニンが誘引されることが、科学的に証明されている。
そのため、皮膚に触れる回数をなるべく減らすことが何よりも大切である。
とはいっても、乾燥が気になるから何かつけたい場合には、オイルやワセリン、ヒルドイド、セラミドなどの保湿剤を使用するとよいそうである。
スクラブは、お肌の敵だそうです・・・
【疑問】もし摩擦によって黒ずみが生じたら?
摩擦によって生じた黒ずみを消すには、触らずに待つのが最善である。
皮膚を再生するターンオーバーは約6週間である。
じっと我慢して待つと改善の兆しがある。
触ることが習慣になっていたのを、6週間触らないようにする・・・。
だいぶ根気がいります。。
1-3 クレンジングにはオイルクレンジングがよい
洗顔はマメにする必要はないが、メイクをしたらメイク落としをしなければならない。
メイク落としには、オイルクレンジングを使用するとよい。
皮膚への負担が少なく、使った後に乾燥しないからである。
【疑問】どのオイルクレンジングがいいの?
オイルも種類が多いが、好みの香りやテクスチャーで選んで構わない。
使い方は、”こすらずに、ただのせて、しばらく待つ”。
その後、石けんをよく泡立てて軽く洗い流す。
決して、毛穴の汚れを落とそうとして、ぐいぐい塗り込んだりしてはならない。
オイルは簡単にメイクや皮脂となじんで、簡単に皮膚から浮かび上がらせてくれる。
信頼して待つのが最善だ。
【疑問】メイクが皮膚に残っても問題ないの?
また、仮にメイクが少し残ったとしても心配はいらない。
角質には汚れを自動的に排除する機能が備わっているため、待っていれば自然にきれいになるのである。
1-4 顔のマッサージをしない
顔のマッサージはしないほうがよい。
何もせずにいた方がハリを保つことができる。
なぜなら、マッサージをすると皮膚のハリを作っている線維組織を壊してしまうからである。
組織の破壊はたるみの原因になる。
また、そもそも、マッサージによる皮膚への刺激はくすみや黒ずみの原因にもなってしまうため、何もしないでいるのが一番である。
もものすけは使っておりませんが、人気のマッサージローラーも、使い過ぎは禁物だそうです。
もし使うなら、”やさしく短時間に済ませる”のがコツみたい。
学んだこと2:毎日のスキンケアにかかわること
2-1 日焼け止めを1年を通して塗る
シミ予防には、これ以上作らない、増やさないことが一番である。
そのために、季節に関係なく、日焼け止めを1年を通して塗ることが重要だ。
また、日焼け止めを塗ることにより紫外線ダメージを抑えることは、肌のターンオーバー機能の正常化にもなる。
つまり、出来たシミが少しずつ薄くなることにもつながるのである。
2-2 化粧品を使うなら、一つに絞る
一つに絞るというのは例えば、シミが気になる場合は美容効果のあるもの、乾燥の場合は保湿効果のあるもののみ使用する、というイメージである。
化粧品に相乗効果は期待できない。
何種類も使用することは、効果の低減や逆に皮膚への悪影響が生まれる可能性があるため、注意が必要だ。
【疑問】化粧水は使わなくてよい!?
そして、使用するものは美容液かクリームの1点のみ。
化粧水は不要である。
著者曰く、化粧水を使うことのメリットはあまりないそうである。
なぜなら、皮膚本来の機能が発揮されていれば、肌はつねにうるおいを維持できるからだ。
化粧水をつけることで逆に、本来の機能を乱してしまうリスクがある。
そのため、補うべきは油分が入ったクリームや美容液であり、加えてオイルも適している。
学んだこと3:洗髪にかかわること
3-1 シャンプーで頭を洗うのは、週2回程度でよい
顔と同様に、頭皮や髪も洗えば洗うほど乾燥してしまう。
そのため、本来の機能を発揮させるには、洗う回数は少ないほうがよい。
学んだこと4:睡眠にかかわること
4-1 ”睡眠のゴールデンタイム”はない。自分のサイクルを見つければOK!
”午後10時から午前2時の間が睡眠のゴールデンタイム”という話は、医学的根拠はないそうである。
!!!
なななんと!!
びっくりー-!!
成長ホルモンが分泌されるのは、入眠してから3時間後なのだそう。
そのため、自分のサイクルでしっかり眠れれば、どんな時間に寝ても問題ないそうである。
【個人的な話】”ゴールデンタイム”を信じていた
個人的な話になるが、もものすけはもう何年も、午後10時に眠れたことなどなかった。
実現できたのはせいぜい中学1年生ころまでである。
布団に入る時間は0時を過ぎることが日常になってしまっていた。
そのため、
「今日もゴールデンタイムに短時間しか眠れなかった・・」
「美容によくないなぁ・・」
と、ず~~~っっっと気にしていた。
気にしながらも、今の生活リズムで実現することはかなり難しいと分かっていた。
そのため、美容は半ば諦めていた。
もう心配しなくていいんですね!
よかった~~(^^)♪
学んだこと5:その他
5-1 ”オーガニック”に気を付ける
日本には、化粧品に関するオーガニック認定基準がないそうである。
そのため、例えば、オーガニック植物成分を1種類だけほんの少量を配合しただけでも、メーカーの自己判断で”オーガニック”と名乗れてしまうのだ。
一方で、海外では細かい基準が設定されている。
海外では厳しい審査を通って初めて、”オーガニック”という表記を使うことができる。
”日本製のオーガニック化粧品”だから高品質!
ではないんですね。。
さいごに
以上、落合博子さんの著書『美容常識の9割はウソ』を読んで学んだことを、もものすけなりに述べさせていただいた。
ほんとうに目から鱗の連続であった。
世の中、積極的に情報収集をしないと知らないことばかりである。
皮膚については、見た目の清潔感は気にしつつも、、
あれこれお手入れしようとせずにズボラでいたほうが良さそうです・・・