筆者は2021年6月より耳鼻科で「舌下免疫療法」という体質改善の治療を開始した。
今回はこの舌下免疫療法の治療開始に至る流れ、お薬の詳細や服用方法、気になる費用についてご紹介する。
スギとヒノキの花粉が飛んでいないはずの秋に、花粉症に似た症状が出るようになったことが、治療を開始するきっかけとなった。
話しが長くなってしまって恐縮だが、舌下免疫療法の治療方法の筆者が治療開始に至った経緯も詳しくお伝えすることとする。
もしかしたら参考になる方もいらっしゃるかもしれない。
よって、舌下免疫療法について知りたいだけの方は、「スギ花粉症に対する舌下免疫療法を開始した」から読んでいただけると良いだろう。
治療を開始するに至った経緯
体質が変わってしまったのか?と不安になった
筆者は2010年ごろから花粉症になっている。
シーズンは毎年だいたい2月から5月上旬である。
2019年にアレルギー検査を行ったとき、陽性だったのはスギとヒノキだけだった。
どちらも上記のシーズンに飛ぶ花粉である。
そのため、スギとヒノキの花粉が飛んでいないはずの秋に、花粉症のような症状が出るのは不思議だった。
2020年の秋だった。
(こんな短期間で体質って変わるものかな~・・・??)
と思いつつ、だましだまし過ごしてきたのだが、とにかくつらい。
何がつらいって、ずっと鼻の奥が刺激されてムズムズヒリヒリしている感覚で、それが不快で不快で仕方がない。
「あ~・・鼻がイタイ。。」という思考がずっと頭にあるので集中力も欠けてしまう。
鼻をかんでもすっきりしない。
そして筆者的に何よりも嫌だったのが、ティッシュの消費量がガンガン増えていったことである。
以前は街で配られているポケットティッシュだけで日常生活が事足りていた。
そのため、定期的にボックスティッシュを購入せざるを得ない毎日に我慢の限界がきてしまった。
そして2021年6月、とうとうお医者さんに駆け込んだのである。
改めてアレルギー検査を行った
話は少しそれるが、新しいお医者さんに行くことに勇気が必要なのは私だけであろうか。
(そんな症状くらいで病院こないでよ~・・・(イラッ))
な~んて、迷惑がられるのではないか。
また、自分が困っている症状をうまく説明できず、呆れられるかもと、とても不安な気持ちになる。
過去に何かトラウマになるようなことあったの・・・?
そうかもしれない・・・(涙)
ところが、今回はじめてお世話になったお医者さんはそんなことは全くなく、親切な対応だった。
なお先生は、私の鼻の中を見てすぐに
検査するまでもなく、アレルギー反応起きてますね!(ハッキリ!)
と診断していたが、アレルギー検査は念のため行った。
結果は1週間後に判明した。
検査結果は前回とほぼ同じだったので驚いた
前回と同じく、スギとヒノキのみ陽性だった。
先生が仰るには、花粉が飛ばない時期に似たような症状が出る原因のひとつは、”鼻は気温の変化でも反応する”かららしい。
しかしだからと言ってくしゃみ鼻水が1日中続くのか?
花粉が飛ばない時期に花粉症のような症状が出る原因については、いまだに謎のままである。
とりあえず、舌下免疫療法を始めるきっかけになったので良しとしよう。
というわけで、筆者の場合はスギ花粉症に対する治療を2021年6月より開始することになった。
スギ花粉症に対する舌下免疫療法を開始した
そもそも舌下免疫療法とは?
アレルギー治療法のひとつである。
アレルギーの原因となるアレルゲンを少量から投与することで体をアレルゲンに慣らし、症状が和らぐことが期待されるものである。
薬はスギ花粉症用と通年性アレルギー性鼻炎用の2種類に分かれている。
筆者の場合はスギ花粉症用のシダキュアというお薬を服用することになった。
なお、この薬はスギ花粉が飛んでいない時期から服用を開始する。
花粉が飛んでるシーズンも服用を続け、治療は長期間(3年から5年)に渡る。
こんな長期間に渡って何かを治療するのは、筆者にとって初めての経験である。
お薬の特徴
これは8日目以降に飲む薬である。
最初の1週間は、これよりもアレルゲンの量が少ないお薬になる。
舌の下に置くと唾液で溶ける仕様になっている。
そのためか指で触った感触が、他のごく一般的な錠剤とは違っていた。
錠剤のように硬くなく、シートから取り出すときに丁寧に扱わないとすぐに壊れてしまいそうだった。
しかも手が濡れていると、水分を吸って手にひっついてしまいそうな感じである。
最初は不思議だったが、2,3回で慣れた。
毎日の服用の仕方
- 手順1毎日、同じ時間に、舌の”下”にお薬を置く
先生からは”朝食後に服用するように”と指示があった
- 手順2唾を飲み込んだりせず1分間保持する
薬が溶けてくるが我慢する
- 手順3その後、5分間、うがいや飲食をしない
唾は飲み込んでもよい
- 手順4服用前後の2時間は、激しい運動、アルコール摂取、入浴は避ける
”前”と後”の両方であることに注意する
イメージとしては予防接種と同じですね。
治療後初めての花粉症シーズンで、さっそく症状が軽くなる方もいらっしゃいますよ!
外出先で急に激しいアレルギー反応が出ると、対応が遅れてしまう可能性があります。
そのため、服用後すぐは外出せず、家で様子をみてからにすると安心です。
人によるそうだが、シダキュアを服用していても花粉症の症状が重く出る人もいる。
その場合は、先生に相談したうえで別途、お薬を処方して頂くことになるそうである。
例えば、目のかゆみがつらい場合は、点眼薬を処方してもらったりするらしい。
シダキュアを初めて服用したときの様子
人によっては重大な副作用(アナフィラキシー)が出る可能性があるため、初回は次のように服用する。
- 手順1看護師さん同席のもと、服用する
- 手準2その後、30分間、医院内の待合室で過ごす
- ラベル問題がなかったら帰宅する
問題が起こることはほとんどないですけどね
筆者も幸いなことに何事もなかった。
治療開始後、1週間の様子
いまのところ何も問題ない。
そして理由はなぜかわからないが、日中のくしゃみ鼻水目のかゆみが激減した。
鼻のムズムズヒリヒリもすっきり解消してどこかにいき、生活の質がかなり改善されたことを実感している。
しかし筆者が服用しているのはスギ花粉症用の薬であり、あくまでスギ花粉の症状の緩和のためのお薬である。
くしゃみ鼻水目のかゆみの症状が大幅になくなったこととの関連性を見いだせず、大変不思議に感じてはいる。
生活の質が良くなったのは大いに喜ばしいことではあるのだが、謎である。
お薬代の概算
とは言っても、治療にトータルでどのくらいお金が掛かるのか、みなさん非常に気になることではないか。
花粉症は大体毎年2月から5月の期間限定である。
しかし、この治療は3年から5年の間、毎日お薬を服用するため、その分費用が嵩むことになる。
筆者の場合は、服用開始前にアレルギー検査をして約6,000円、最初の1週間のお薬が約700円(診察料含む、以下同様)、2週目以降のお薬は1か月分が約2,700円であった。
よって、概算になるが、今後は1年間で36,000円程度の出費が必要になる。
短期的には痛い出費である。
しかし、完治してしまえばその後の人生で花粉症にならずに済むであろう。
また、次第に効きが悪くなってきて強いお薬に変えざるを得ないという、悪循環もなくなるであろう(1年前に体験済み)。
きっと生活の質が向上するはずである。
今後の治療の経過も不定期に報告する予定である
当ブログでは、今後も治療の経過を報告していく予定である。
先生によると、治療の過程で、人によっては薬の副作用と思われる症状、例えば口の中がかゆくなったり喉が不快に感じたりなどが発生する可能性があるそうだ。
そういった症状が出た場合など、読者の皆様のお役に立てそうな情報は逐次ご報告していく。
なお、ここに記載したのはあくまで筆者のケースのお話である。
治療の際は各自お医者様のご指示に従って頂きたい。
この記事が花粉症に苦しむみなさんの参考になれば幸いである。